fc2ブログ
第433号~合理的配慮の提供が法的義務となります。そして、ありがとうタンタン、安らかに。~
2024 / 04 / 19 ( Fri )
 新しい年、令和6年度が始まりました。皆さんは、令和6年4月1日より、「改正障害者差別解消法」が施行されたのをご存じですか?
平成28年4月に施行された「障害者差別解消法」では、行政機関や民間事業者は、障害者に対しての「不当な差別的な取り扱い」の禁止や「合理的配慮」の提供が求められましたが、その際、民間事業者については、「合理的配慮の提供」が「努力義務」にとどまっておりました。
しかし、この度の法改正においては、民間事業者についても、「合理的配慮」の提供が「法的義務化」となりました。
この法律でいう民間事業者とは、商業や、その他の事業を行う企業や団体、店舗であり、営利・非営利は問いません。そして、社会福祉法人や特定非営利活動法人が行う非営利事業も含まれます。更には、個人事業主やボランティア活動を行うグループなども該当します。
よって、Aさん、Bさんなどの個人レベルを除いて、教育・医療・福祉・公共交通機関などは、日常生活や社会生活全般の中で、障害者から「合理的配慮」の申し出があった場合、負担が重くない範囲で対応することが求められるのです。
「合理的配慮」について、ここで今一度、おさらいしたいと思いますが、簡単に言うと、障害者が、社会の中で出会う、困りごとや障壁(バリアー)を取り除いてほしいとの申し出があった時に、障害のない人(行政機関、民間事業者)が行う配慮(調整や変更)のことです。

知的障害者は、身体障害者等に比べて、どういった配慮が必要なのかが非常に分かりづらい上に、個々によっても困りごと・配慮をしてもらいたいことが違うため、自己申告(意思表明)が大変重要となってきます。しかし、知的障害のある本人・家族の多くは、「困っているので何とかして下さい」という意思表明が、実は、大変苦手なのです。
例えば・・・、風邪気味なので、近くの小児科に連れて行った我が子は、待合室で走り回っています。病院側から「体調の悪い人が来ているので走り回られては困る、順番が来るまで、外で待っていてください」と、言われたら、あなたならどうしますか?
大方の人は、「仕方がない」とあきらめ、この事例の解答となっている「別室で待たせて下さい」という申し出は、なかなか言えないと思います。

遠慮をしていては、そして、「もういいや」と諦めてしまっていては、合理的配慮の提供は受けられません。しかし、その一言は、なかなか言い出せない、何故なのでしょうか?
それは、我々の子供たちは幼少の頃から、障害があるということで、「障害のない人と異なる取り扱い」、いわゆる「差別」を少なからず受けてきました。でも、それは、我が子が出来ないから、分からないから仕方がないんだと思って我慢をしながら生きてきた。長年そういう生き方をしてきたので、差別を受けているのだと、あまり考えもしなかった。差別を受けているという認識がないため声をあげることもない。反対に、声を出すということは非常に勇気がいる。何故なら、配慮をしてほしいと声を出すことによって、かえって、ひどいことを言われ、二重に傷ついてしまう可能性がある、だから何も要求しないで、ただ黙っている。
これは、知的障害のある人の「あるある」で、出来るだけ傷つかずに音便に生きていくために、長年培われてきた、一種の「生存戦略」と言っても過言ではないと思います。

こういったことが背景にあるため、「不当な差別的取り扱い」や「合理的配慮の提供」についての事例集を見ても、知的障害については、なかなか上がってこない状況で、また、「同法が施行されて差別は少なくなったと思うか」というアンケート結果においても、他の障害と違って、知的障害の場合は、「以前と変わらない」という返答が多かったと聞いたことがあります。
民間事業者にも合理的配慮が義務化されたと言っても、黙っていては、遠慮していては、「障害があるために困っている」ということが周囲には伝わらず、合理的配慮の提供は受けられません。少しだけ勇気を出して、一歩踏み出してみませんか。ただ、その際に気を付けなければならないのは、相手にとって負担が重すぎる配慮は受けられないことです。そういった事情を念頭に置きつつ、配慮を要する事柄を周りの人に伝えられるよう、意識改革ができればと思います。


 次です。「神戸のお嬢様」と言われ、神戸市民にこよなく愛された王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン」が天国へと旅立ちました。
阪神淡路大震災で傷ついた神戸市民を、神戸の街を元気づけようと、2000年にタンタンは、中国から遠路はるばる神戸にやってきました。
当時、初めてジャイアントパンダを見たという方も多かったと思いますが、タンタンの、その愛くるしい表情や仕草に癒され、震災で忘れかけていた「笑顔」を取り戻すきっかけにもなりました。そして、その「笑顔」は「元気」にもつながり、復興への後押しをしてくれたと思います。
死因は、心臓疾患による衰弱死とみられ、国内最高齢の28歳、人間でいうと何と100歳近く、末期には、嫌な薬も毎日飲んでいたそうで、本当に頑張り屋さんだったんだなと感服します。
現在、神戸の街では、震災勃発により大幅に出遅れてしまっていた再開発工事が、至るところで行われております。活気ある神戸に生まれ変わることと思いますが、本当の意味での神戸の街の「復興」を見届けたタンタンは、安心して、永遠の眠りに就いたのではないでしょうか。

ありがとうタンタン、私たちはあなたのことを忘れません。どうか安らかに眠ってください。
振り返ると、震災後の神戸市民を元気づけてくれたのは、タンタンだけではありませんでした。「がんばろう神戸」を合言葉に、日本一に輝いたイチロー選手を中心とするオリックスの活躍も忘れることが出来ません。その快進撃は、暗く沈んだ私たちの心に、「勇気」や「希望」という明るい灯をともしてくれました。全国から駆け付けて下さった多くのボランティアさんにも助けられました。ハード・ソフト両面からたくさんの人々に支えられ、私たちは、復興への途を着実に歩むことができましたが、残念ながら能登は、まだ、僅かな一歩さえ踏み出せない状況です。

石川県育成会の報告によると、会員で、お亡くなりになった方はいませんが、怪我をした人、自宅が全半壊した人は多数おられます。しかし、福祉避難所は十分に開設されておらず、過酷な環境の中に身を置いておられる方や、また、現地を離れて避難された方もおられるようです。
阪神淡路大震災の折には、全国の育成会から、多くの義援金が寄せられ、会員の中で、家屋が全壊した方には10万円、半壊した方には5万円を配布いたしました。今度は、私たちが恩返しをする番です。生活再建のための一助として義援金を送りたいと思います。(5ページに振込先を記載しております)4月末でしめきりとなります。多くの皆さんのご協力を何卒お願いします。
最後に、本年も神戸市に対して要望書を提出したいと思います。要望のある方は7~8ページをご覧になり提出をお願いいたします               (会長 後藤 久美子)
スポンサーサイト



15 : 11 : 54 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第432号~スポーツの季節到来! 世界パラ陸上、いよいよ開幕です!~
2024 / 03 / 21 ( Thu )
 はじめに、障害者のスポーツ大会関連の案内からです。2種類あります。
まずは、「参加型」による大会の案内です。「神戸市障害者スポーツ大会」の日程が決まりました。7ページをご覧ください。
例年、一番参加者が多い陸上競技大会について、今回、会場が、これまでのユニバー記念競技場から、王子スタジアムに変更となっておりますので、お間違えの無いようお願いいたします。
なお、この大会での成績は、第23回全国障害者スポーツ大会「SAGA2024」(10月26日~28日)への神戸市選手選考の際の参考資料となりますので、ふるってご参加ください。


次は、「見る」大会で、「KOBE2024世界パラ陸上競技選手権大会」のチケット配布のお知らせです。
この大会については、以前、ボランティア募集等を通して、皆さんには周知しましたが、いよいよ大会が迫ってまいりました。2024年5月17日(金)~25日(土)までの期間、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場にて行われます。
東アジアでは初開催となる本大会は、約100の国と地域から、約1300人のパラアスリートが集結します。同年8月に開催されるパリ・パラリンピックの最終出場権をかけた大会ともなるため、連日、世界最高峰の熱い戦いが繰り広げられるものと思われます。
観戦チケットについては、日付指定となり座席の指定は出来ません。ただ本来であれば、A席の料金が大人800円、障害者400円となっているところを、神戸市社会福祉協議会様のご厚意により、無料で観戦チケットがいただけることになりました。希望される方は、8ページをご覧になり、4月3日(水)までにFAXか郵送(当日必着)にて、育成会事務局までお申込みください。
ちなみに、本大会組織委員会会長は、増田明美氏で、大会アンバサダーには、女子マラソンで銀メダルを獲得した野口みずき氏等、また、大会スペシャルサポーターとしては大学時代の6年間を神戸で過ごされたiPS細胞でお馴染みの山中伸弥氏、そして、大会サポーターとして、俳優の竹下景子氏や、二宮和也氏(嵐)等も就任され、大会を盛り上げてくださっています。
障害への理解や、障害者の社会参加を深める絶好の機会です。みんなで本大会を盛り上げていきましょう!
チケットを希望される方、また、ご不明な点のある方は、
神戸市手をつなぐ育成会事務局(℡515-5242)後藤までお問合せください。

次の話題です。先月、2月28日(水)に、令和6年度活動に向けての予算総会を行いました。
コロナ前の総会では、いつも20名近いご来賓の皆様にお越しいただき、そして、100名を超える会員さんが出席くださっていましたが、コロナ以降は、役員のみ出席の、書面決議による総会を止む無く実施してまいりました。
しかし、この度の総会は、会員さんの出席については参加人数の制限をしたものの、久方ぶりに、ご来賓をお招きし、開催することができました。

当日の総会で承認されました来年度、令和6年度の事業計画について、簡単ではありますが、お話いたします。
今年度・令和5年度は、支部長会を再開したり、親なきあとを踏まえた研修会として、全国手をつなぐ育成会連合会の又村事務局長にお越しいただき、近い将来、大きく変わる「成年後見制度」について、お話いただきました。また、多くの会員さんが待ち望んでいる重度高齢化を見据えたグループホーム「仮称:第2えみのき」の説明会も各支部にて実施いたしました。

来年度の活動については、スローガンである「取り組もう!親なきあとは親あるうちに」に基づいた研修会の実施はもちろんですが、コロナ禍により、しばらく休んでいた「願いの記録」「親心の記録」の冊子の作成活動にも力を注ぎたいと思っています。
「願いの記録」とは、障害のある本人さんの医療の情報や、生活の様子、サービスの利用状況など、様々な観点から本人さんの情報を記録し、そして、相談や支援が必要となった時に、それらの記録を活用します。支援する機関や事業所、また後見人さん等は、この冊子を通して、これまでの支援の経過や本人さんの状態、また現状把握することにより、支援の体制づくりなどにも役立てることが出来ます。こういった記録は、特に、親なきあとの支援にも大変有効であり、国の方でも推奨されている取り組みとなっております。

しかし、一人では、どんな風に書いていいのかわからず、なかなか書き込むことが難しいこともあるかと思いますが、皆で集まって、ワイワイガヤガヤとおしゃべりしながら作成していくと、意外と、はかどることがあるようです。
そして、もう一つの「親心の記録」とは、まさに「エンディングノート」に匹敵しますが、親なきあと、次に本人さんを託す人に向けての冊子であり、前出の「願いの記録」とは、また違った観点から、本人さんを支えるために書き記した記録になります。
例えば、本人の預貯金等財産のことや、不動産、毎月の本人の収入や支出状況、親族以外で親しい人、遺産相続の考え方、本人の葬儀、墓、供養について等、多岐にわたった内容となります。
これらは、親なきあと、本人さんのために、必要不可欠な大変重要になってくる事柄で、まさに、親あるうちにやっておくべき取り組みです。
冊子の作成活動については、本誌にてお知らせします。大勢の参加をお待ちしております。

その他、若年層の支援としては、コロナ以降、実施することができなかった「進路情報提供会」や、そして、新たな取り組みである「年金研修会」も積極的に行いたいと思います。
全国手をつなぐ育成会連合会(以下:全育連)では、若年層への支援の一環として、障害基礎年金受給に向けての手引きともなるDVDを作成しました。
内容については、手続きをする際のポイントや、保護者の皆さんが疑問に思うこと等を分かりやすく解説し、また、申請時に役立つ色々な情報が盛り込まれております。
主な対象者としては、支援学校の保護者ではありますが、育成会の会員さん向けに、是非とも行いたいと考えております。対象は、学齢期の方は、もちろんですが、一度、申請したものの、受給することが出来なかったという方もおられるかと思います。諦めずに、もう一度、チャレンジしてみませんか?お手伝いさせていただきます。詳しいことが決まりましたら、本誌を通じてお知らせいたしますので、興味のある方は、是非ともご参加ください。

最後に、重度高齢化対応のグループホーム「仮称第2えみのき」は、2月14日(水)に無事地鎮祭を終え、建設に向け歩んでおります。令和6年11月1日の開設を目指しておりますが、入居者の募集等、決まりましたら本誌にてお知らせいたします。
能登地震への義援金、受け付けております。復興には時間がかかるようです。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。詳細は6ページをご覧ください。     (会長 後藤 久美子)
21 : 44 : 39 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第431号~能登の仲間たちの様子が、少しづつ分かってきました。 長期戦になりそうです。多くの皆様の想いを届けたいと思います!~
2024 / 02 / 19 ( Mon )
 今月号も「能登半島地震」について、現時点(2月9日)で分かっている情報をお伝えします。
全国手をつなぐ育成会連合会(以下:全育連)では、混乱期を避けつつも、できるだけ早い段階でのお見舞いと共に、被害状況の把握や必要な支援を行うため、1月17日(水)~18日(木)に、佐々木会長、久保顧問、又村事務局長の3名が、被害の大きかった石川・富山・新潟各県の育成会事務局を訪問しました。
訪問時点での概況は、まず石川県ですが、会員の人的被害(死亡)は確認されてはいませんが、被害の大きかった珠洲市においては、更なる調査が必要であるとのことです。

そして、珠洲市、輪島市、能登町、穴水町では、会員宅の全壊半壊が多数発生し、ライフラインも途絶(特に水道)、また、金沢市、七尾市、志賀町、内灘町の会員宅も一部損壊の被害が多数あるとのことです。自宅が全半壊した会員は、避難所または親族宅へ避難しているそうです。
続いて、富山県、新潟県では、会員の人的被害はないものの、氷見市・高岡市・新潟市内において液状化現象による建物被害が報告されているそうです。
以上、訪問時点での情報ではありますが、会員の人的被害はなかったということが何よりです。しかし、怪我の情報等、細部については全く把握できていないということです。
また、長期にわたると予想される避難所での生活状況も把握できておらず、全容の解明には、相当の時間を要するものと思われます。
全育連からは、会員から寄せられている災害支援基金から、調査経費等をお渡ししたほか、現地での必要な支援をお聞きした上で要望事項をまとめ、訪問の翌日である1月19日に、厚生労働省、こども家庭庁へ要望書を提出しました。5~7ページをご覧ください。

 内容について要約しますと、まずは、二次避難・広域避難の対応の要望として、①相談支援専門員の現地派遣などにより、本人と家族の避難意向を把握した上で、障害特性に応じた避難先の調整や、避難先における住居やサービスの確保を個別に調整する取り組みの実施を。②避難先の市町村において、スムーズにサービスが利用できるよう全国的な周知徹底を。また、住所を域外避難先へ移した場合、サービスや医療費助成などの費用は避難先の負担となってしまうため国庫負担となるように検討を。③施設(グループホーム)単位での避難の場合、施設の確保も含めた支援を。④中長期的な仮設住宅や復興住宅のニーズが高まると予想されるが、バリアフリー化はもちろん、吸音防音の強化や、独立したトレーラーハウスの活用等、知的障害者の特性に配慮した住宅整備を。⑤知的障害者にも分かりやすい心のケアーを。

そして、中長期的な生活再建に向けての要望として、①今後、能登域外への避難者が増加すると見込まれるが、域外避難した場合でも、相談支援専門員が継続的に(もしくは避難先の相談支援事業所に引き継いで)、伴走型のトータルコーディネートの実施を。②域外避難が増加した場合、サービス利用者の減少から、事業所維持が困難となって閉鎖の可能性も考えられる。事業所が維持できる工夫を。③生活再建に向けては自宅の確保が重要となるが、知的障害者の特性に配慮した公営住宅等の整備を。・・・等々、被災者に寄り添った多岐にわたる要望を組み込み、早々に国へ提出いたしました。
全育連の時を待たずの素早い行動は、「さすがだな~」と思いましたが、ただ気になるのは、避難所での本人・家族の現在の状況です。

上記の情報は、かなり、早い段階での情報ですので、果たして、トラブルもなく、避難所に居続けることができているのか、そのあたりがずっと気になっていましたが、最近、メディアで報じられている情報を見ますと、知的障害者の場合、やはり障害特性ゆえの問題行動から避難所にはなじめず、長きにわたって車中泊をしていたり、避難所を転々としたり、更には、親戚宅に身を寄せるも、うまくいかないというケースもあるようです。
2次避難所として旅館を提供している自治体もありますが、相部屋のところもあるそうで、多くの本人さんたちにとって、他の方と生活を共にすることなど、到底できる訳がありません。
そして、頼みの福祉避難所も、先月号でも触れましたが、避難所として指定されてはいるものの、施設の倒壊や断水で建物自体が使えなかったり、また、職員が被災して出勤できないという状況から、現段階においても、多くの福祉避難所は開設に至っていないそうです。

この様な状況から、防災の専門家等からは、配慮の必要な人は、福祉避難所で対応するという考え方だけでなく、一般の避難所に個室を設ける等、複数のプランを準備しておく必要があるなどの意見が出され、最近開催された近畿ブロックの育成会の会議においても、その辺りを、早速行政に要望したという育成会もありました。
「神戸は、どうなっているの」と、皆さん、大変気になると思いますが、安心してください! 神戸市では、小中学校の緊急避難所は、全市で約340か所あり、内、現状、福祉避難スペースが確保されているのは、約220か所で、設置率は何と65%と驚異的な数値となっております。
これは、阪神淡路大震災という、前例のない大規模災害を経験した神戸市ならではの、全国に誇れる取り組みであると思います。この件については、実は育成会からも、神戸市に対し、早期より継続的に要望を続け、そして、神戸市の方でも、それに応え、積極的に取り組んで下さった結果であると自負しております。とは言え、当会からの危機管理に関する要望事項は、ここ数年、コロナ一色でしたが、南海トラフ地震に備え、残りの35%の避難所についても福祉避難スペースを確保していただけるよう、声をあげていきたいと強く思っています。

福井県育成会が発行している機関紙に、震災後の本人さんの様子が記されていました。①地震に対して強い恐怖心を持った人 ②少しの物音で地震と思ってしまう人 ③緊張で眠れなくなった人 ④何度も、いつ終わりますか?次はいつですか?と尋ねる人 ⑤トイレに入ったときに地震が起き、しばらく一人でトイレを使えなかった人等、大災害の中心から離れた福井県でさえ、多くの本人さんが、不安や苛立ちを感じているようです。しかし、能登にいる本人さんたちは、これ以上に、もともっと大変な思いをしています。本人さんたちや家族が今置かれている状況や気持ちを考えると、29年前のことがいろいろ思い出され、目頭が熱くなります。

能登の仲間たちに、「大丈夫、全国の仲間がついているから。必ず復興できるから。きっと美しい能登を取り戻せるから。大丈夫だよ。」そんな励ましの言葉と共に、私たちの想いの結集となる義援金を届けたいと思います。現在、会員、そして会員外の方からも、お寄せいただいております。復興にはまだまだ時間がかかります。12ページに義援金専用振り込み口座を記載しております。多くの皆様方のご協力をどうかよろしくお願いいたします。(会長 後藤 久美子)
09 : 50 : 13 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第430号~署名用紙の回収にご協力をお願いいたします。 そして、「私たちに出来る事」・・神戸から能登に届けたいと思います!~
2024 / 01 / 20 ( Sat )
 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

まず始めに、皆さんにお願いです。2023年12月26日、年末の押し迫った時期に又村あおいさんをお招きし、「成年後見制度の今後の方向性について」の研修会を行いました。
その際に、会場の皆様に、旧優性保護法最高裁判決に向けた署名への協力についてのお願いをしましたが、実は当日、一番大切なことを言うのを忘れておりました。それは署名用紙の回収方法です。回収箱を受付に用意していましたので、①お書き下さった署名用紙は、帰りに回収箱に入れて帰って下さい。②当日、署名欄の5名分が埋まらなかった方については、後日、5名分記入済の署名用紙を事務局まで持参、もしくは、郵送をお願いいたします・・・。
散々、署名のお願いをしておきながら、この大切な2点をお伝えするのを、すっかり忘れておりました。(反省、いや猛省しております)
当日は、会員さんだけではなく、会員外の皆様にも多数お越しいただいておりました。会員・外は問いません。お手数をおかけし大変恐縮ですが、署名して下さった方は、2月の中旬ぐらいまでに事務局までお届け下さいますよう、どうかよろしくお願い申し上げます。

研修会の中身については、先月号の「ひとりごと」でお話しした通りの内容でした(当日、参加されなかった方は、今一度、先月号をご覧下さい)。
気になる成年後見制度の抜本見直しの行われる時期については、もう暫くは要するとのことでしたが、又村さんいわく「10年後に行う本制度の研修会の内容は、今日話すこととは大きく変わっているであろう」とのことでした。
親なきあと、たった一人で生きていかなければならない我が息子も、いずれは、成年後見制度を利用しなければなりません。その時までには、是非とも、研修会で聞いたような「使いやすい制度」になっていて欲しいですし、また、「その時」を迎えるまでは、私は、絶対に元気で居続けたいと思っています。本制度について、動きがあれば、また、お知らせしたいと思います。

 次です。コロナが5類に変更になってからの初めての年末年始は、例年になく暖かで、大方の日本国民は穏やかな年の瀬を送り年始を迎えるはずだとばかり思っていました。ところが、元旦早々の1日に、「能登半島地震」が勃発、そして、翌2日には、羽田空港滑走路で、日本航空機と海上保安庁機が衝突炎上する事故が起こりました。
まず、羽田空港での航空機衝突事故は、40年近く前に、日本の航空史上最悪と言われた御巣鷹山での日航ジャンボ機墜落事故以来の衝撃を受けました。

炎上している機体の中から、乗客乗員が、全員無事に脱出できたのは、日本航空の乗員の冷静な対応による避難誘導と共に、計り知れない恐怖の中でも、落ち着いて乗員の指示に従って行動できた乗客に尽きると思いますが、一歩間違えば、最悪の結果になっていたことも予測され、海外メディアが称賛するように、まさに「キセキ」であると思います。
一方で、海保機の方は、機長以外の5名の海上保安庁職員の方が亡くなられました。しかも、この機の任務は、能登地震が起きた被災地に物資を届けに行くことだったということで、何とも言えないやり切れなさを感じます。

今回の衝突事故の原因については、今後、明らかになっていくでしょうが、自然災害である地震と違い、防げることは十分に可能であったはずです。二度と同じ様な事故が起こらないように、再発防止には力をいれていただきたいと思います。
そして、お正月を恐怖のどん底に陥れた能登半島地震では、遠く離れている兵庫県でさえも、震度4が観測された地点もあったそうで、その揺れの大きさ・規模に驚愕しました。
見るも無残な多くの家屋の倒壊や、石川県輪島市を中心とする大規模火災による痕跡を見ていると、やはり、私たちを苦しめた「阪神淡路大震災」が思い出されます。しかし、この度の地震では、大きな揺れだけにとどまらず、日本海側を中心に津波も発生しました。
 津波により、濁流が入り込んで、がれきが錯乱、大きく傾いた家々や、また、転覆したり、岸壁に打ち上げられた船等が、映し出されていました。ただ、多くの方が津波に巻き込まれることなく、いち早く高台に避難できたのは、東日本大震災時の教訓が生かされた証であると思います。
現時点(1月9日)では、まだ全容が明らかになっておらず、被害状況の詳細はわかりませんが、一番気になるのは、障害のある本人と、その家族の方々が置かれている状況です。

全国手をつなぐ育成会連合会(以下:全育連)によると、育成会関係者の被害状況について、全容は把握できていないものの、現地点においては、建物全壊の報告が複数あったほか、長期にわたることが確実な避難生活を、余儀なくされている方も多数いらっしゃるそうです。しかし、これらは、まだ被害が少なかった地域であると思います。被害が更に拡大することは確実です。
このような状況を踏まえ、全育連では義援金を募集することになりました。全育連の佐々木会長のお願い文書を5ページに掲載しております。
大きな自然災害に見舞われる度に危惧するのは、障害特性ゆえに、一般の避難所には行くことが困難な知的障害者が大勢いることです。そのために、配慮を要する方を受け入れる「福祉避難所」が出来ました。しかし、能登地震では、施設の建物が倒壊したり、断水や停電が続いていたり、また、職員被災による人出不足等から、開設できない「福祉避難所」が多くあると聞いています。親戚や友人宅等、身の寄せる場所がある方はまだしも、過去の大震災の時と同じく、壊れかけた自宅で暮らしたり、車中泊等の方も大勢おられるのではないでしょうか。
そういったことも起因したせいか、東日本大震災では、障害者手帳を持つ人の死亡率は全住民の2倍にも上ったと言われています。

2次避難所として、ホテルや旅館を借り上げたり、また、仮設住宅の建設等を打ち出している自治体もあるようですが、せっかく助かった命を守るためには、早急な対策が求められます。
29年前の阪神淡路大震災の際には、現在のような、全育連が義援金を募集して被災地に寄付をするという仕組みはありませんでしたが、当時、全国の多くの育成会の方々が、誰に言われる訳でもなく、自主的に、たくさんの義援金を神戸に送って下さいました。
失意のどん底にいる私たちに届いたのは義援金という「お金」だけではありません。それ以上に、たくさんの勇気と希望をいただいたような気がしました。
被害に遭った能登の仲間に、今度は、私たちの想いを神戸から届けたいと思います。募金の方法については、「義援金専用振り込み口座」を6ページに記載しております。会員・外を問いません。一人でも多くの皆様のご協力をどうかよろしくお願いいたします。(会長 後藤 久美子)
12 : 44 : 13 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第429号~親なきあとの準備に向けて、一歩踏み出すことは重要です! そして、もうすぐ研修会です。生まれ変わる成年後見制度について学びましょう!~
2023 / 12 / 19 ( Tue )
 まず始めに、当会が生み出した社会福祉法人・新緑福祉会からのお知らせで、グループホーム入居者の募集についてです。8ページをご覧下さい。
 今回、募集しているのは、須磨区白川台の県営住宅の中にある女性向けのグループホーム「白川台ホーム」です。
 白川台ホームは、地下鉄名谷駅から市バス利用という、交通アクセスの良い立地条件となっております。また、県営住宅ですので、通常の民間住宅に比べると家賃も比較的お安いように思います。
そして、何より、女性向けのグループホームというのは、全国的にみても数が少なく、貴重な社会資源であると言っても過言ではないと思います。
 ただ、保護者の皆さんの傾向として言えることは、障害のある方が中軽度であればあるほど、手放す(グループホームに入れる)ことが難しく、「私は、まだまだ元気だから、何かあった時に考える」とおっしゃる方が非常に多いように思います。
しかし、親御さんに「何かあった時」に、果たして、グループホームの「空き」はあるのでしょうか。生活は、どうなっていくのでしょうか。一番戸惑うのは、紛れもなく本人さんです。
 親御さんの支援ができなくなった「親なきあと」の住まいの場については、「親あるうちに」、つまり、親が元気なうちに、何かしらの準備をされておくことが大変重要であると思います。
白川台ホームでは、「体験入居」もやっているそうですので、住まいの場として、グループホームを考えておられる方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?詳しくは、8ページに記載のお電話にてお尋ねください。

 次です。先月号の本誌にて、旧優性保護法最高裁判決に向けた署名への協力についてのお願いをしましたが、全国手をつなぐ育成会連合会・佐々木会長からも、お願いの文書が出されました。7ページをご覧下さい。
 先月号で、すでに経緯等、諸々をお話ししましたが、旧優性保護法裁判は、最高裁の大法廷で審理されることが決まりました。今後は憲法判断まで踏み込んだ審理となる模様ですので、一人でも多くの方の署名をお願いいたします。
先月号でも述べましたように、12月26日(火)実施の又村さんの研修会に出席して下さる方については、当日のご協力をお願いいたします。来られない方で、「書いてもいいよ」とおっしゃる方は、事務局までお電話いただければ、署名用紙を送付させていただきます。
この裁判では強制手術の違憲性に加え、20年を過ぎると賠償の請求権が消えるという、民法で定められている「除斥期間」が適用されるか否かが大きな争点となっています。
仮に、「除斥期間」が適用されると、言うまでもなく、強制的に手術をさせられた方々に対して賠償金は支払われることはありません。余りにも、不条理すぎるのではないでしょうか。

そんな時、ふと考えるのは、この問題と同時期にメディアで連日流れていたジャニー喜多川氏による性加害問題です。
性加害問題も、旧優性保護法裁判と同じく、法的には「年数が経過しているため、多くの被害者の公訴時効は過ぎている」、更には、「喜多川氏が死亡のため時効は成立している」と言われている中で、旧ジャニーズ事務所の東山紀之氏は、「法を超えての救済・補償が必要」であるとの見解から、法律を超えてのサポートを約束しておられました。
現在、旧ジャニーズ事務所は、「時効」を度外視し、被害者への救済にあたっています。そして、大方の世論も、それは当然の事であるとの認識を持っていることと思います。

一方で、旧優性保護法のもとで不妊手術を強制された問題については、どうでしょうか。この問題は、日本国憲法のもとでの、他に類を見ない許されざるべき人権侵害であると思います。
すでに、地裁や高裁においては、旧優生保護法が違憲であることが認められているにも関わらず、手術から20年経過しているために国の責任は認められないという判決は、公平性の理念に反し、国の責任逃れを助長する結果となってしまいます。人権を無視し、人としての尊厳をないがしろにした行為に対しては、時効も除斥期間も成立しません。
今回の署名は、最高裁での公正な判決を求めるためのもので、社会のたくさんの方々の支援の声が必要です。会員さんはもちろん、その他の方にも是非ともお声掛けいただき、ご協力下さいますよう、重ねてお願い申し上げます。

研修会の当日は、その他として、又村さんの方から、全国手をつなぐ育成会連合会が会員向けの福利厚生として展開する保険事業「おたすけプラン」シリーズの説明もしていただきます。
おたすけプランは、知的障害のある本人も加入できる「がん保険」や、日常生活での賠償トラブルを補償する「傷害総合保険」、病気やケガで長期休業になった場合を補償する「所得補償保険」の3種類で、加入対象は、障害のある本人と家族、障害福祉サービスの事業所職員等です。
また、団体契約ですので、保険料は10%割引となっております。保険についての問い合わせが、事務局の方に時々ありますが、当日の説明をお聞きくださればと思います。
その又村さんの、研修会当日資料のパワーポイントが届きました。
内容については、先月号でも予告しましたが、まずは、現在の成年後見制度の概要や、現状について、そして近い将来、制度が大きく変わる要因の一つにもなった「障害者権利条約」から見た制度について、更には制度の課題や、法人後見について、そして、この研修会のメインとなる成年後見制度の「抜本見直し」の中身についてや、見直しの時期、見直しが行われたあと重要になってくる地域連携ネットワークの構築について等、盛りだくさんの内容となっております。
そして、いつもの通り、分かりやすくお話しいただけますので、制度を余りご存じないという方でもご参加しやすいと思います。久々の研修会です。どうか楽しみにしていて下さい。

次です。会員さんから寄せられた神戸市に対しての要望事項をまとめ、9月11日に要望書として提出いたしましたが、その回答会に、私と古井専務理事が行ってまいりました。
当日は、神戸市からは、たくさんの課長・係長さんのご出席をいただき、意見交換会の場も設けて下さいました。9~19ページにわたって、当会からの要望事項と共に回答を掲載しておりますので、ご覧ください。
最後に・・・。6ページに掲載しておりますが、この度、「社会福祉功労者 厚生労働大臣表彰」を受賞しました。この様な大きな賞をいただくような功績は、何一つ残しておりませんが、これからも私なりに歩んで行こうと思っています。          
14 : 59 : 25 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
| ホーム | 次のページ>>