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第371号~年金増額、少し変更したようです。(ごめんなさい)。
2019 / 02 / 26 ( Tue )
   ~年金増額、少し変更したようです。(ごめんなさい)。
                     そして、65歳になっても大丈夫ですよ!~
               
 先月号のこのコーナーで、2019年10月の消費税増税の際に、障害基礎年金が月に、2級は\5,000、
1級は¥6,250増額となる話をしました。
 これは昨年12月に行われた研修会での情報で、即座に皆さんにお知らせしたのですが、
最近(2月初旬)聞いた話によりますと、2級は、そのまま\5,000増額されるそうですが、
1級については増額無しで現状維持とのことでした。1級の受給者の皆さん、申し訳ありませんでした。
今後も変更等あるかもしれません。また、その都度お知らせします。

 次の話題です。先日、某会議において、外部の方から「えみのき」は65歳になると、必ず追い出されるという
発言がありました。
確かに、介護保険に障害と同等のサービスがあれば、原則、介護保険に移行となります。
 しかし介護保険のグループホーム(以下:GH)は、認知症対応のみしかないので、「えみのき」を出て、
介護保険のグループホームに移行する必要はありません。
 しかし、その発言をされた方は、神戸市の本庁で、65歳になるとGHから退去しなければならないと聞いているし
実際、65歳になって追い出されたという話を山ほど聞いた。神戸市に確認すべきだと述べられました。
私は神戸市の方から、そんな話は聞いたことがないし、まして、「えみのき」は、知的障害者の重度高齢化に
対応するために国が打ち出した、新たな類型(10+10=20の定員、日中支援サービス型)のGHであり、
その様なことは考えられませんが、そんな噂が流れ会員さんが不安になっては困るので、
早速神戸市に確認いたしましたところ「大丈夫です。
65歳になったからといって追い出されると言うことは、決してありません」とのお答えでした。
会議に出席されていた会員さんは、さぞや心配されたことと思いますが、どうかご安心下さい。

 ただ、例えば、身体機能の衰えから車椅子利用となったが、バリアフリーの施設ではないため、
また、医療ケアーが必要になってきた利用者の支援をできる職員がいないため等、個々の事情による理由で退去を
求められることはあり得るかもしれません。
折角の機会ですので、ここで、65歳問題のおさらいをしたいと思います。
障害福祉サービスを受けている知的障害者が65歳になると、障害福祉サービスに類似(相当)する介護保険サービスが
ある場合には、介護保険サービスの利用が優先されます。つまり介護保険に移行することになるのです。
これは障害者総合支援法第7条に基づく「介護保険優先原則」によるものです。

 そして、それに該当するサービスとは①居宅介護・重度訪問介護、②短期入所、③生活介護となります。
しかし、これらのサービスについても、一律に、介護保険サービスを優先的に利用するのではなく、
本人が必要な支援内容が介護保険サービスで可能なのか個別の状況に応じて判断することとなっております。
現に、65歳になり介護保険事業所に移ってサービスを受けたものの、障害の事業所に戻ってきたという事例もあるようです。
 そして、上記3つのサービスを介護保険に移行した場合、一番の問題点は、サービス支給量の低下です。
介護保険を利用するためには、介護認定を受けなければなりませんが、これは、主に身体状況で判断するため
(障害支援区分の前に実施されていた障害程度区分と同様です)、知的障害者の場合、どうしても低くなってしまい、
結果、サービス支給量が低下してしまいます。
分かり易く言うと、例えば、生活介護を月曜から金曜まで利用していた人が、
介護保険のディーサービスを利用した場合、週3日しか利用出来ないという事態に陥ることがあります。
 そこで、足らずの2日間を障害福祉から給付する「上乗せ」と呼ばれる方法があります。
つまり、介護保険の支給限度額を超える部分を障害福祉から給付することによってサービス支給量を低下
させないためのものなのですが、これについては国の判断でなく、自治体の裁量で行われることになっていて、
神戸市の場合は、「居宅介護・重度訪問介護」のみ「上乗せ」が行われています。

 残りの「生活介護」や「短期入所」についても、サービスが低下しないために「上乗せ」していただけるよう、
神戸市に対しては要望書等でお願いしております。ただ、「上乗せ」は自治体負担であるせいか、
全国的に見ても、わずか3割程度の自治体でしか実施されていない模様です。
介護保険利用の際のもう一つの大きな課題が、一割負担の発生です。
これについては、「償還払い」といって負担した分、後から戻ってくる仕組みになったのですが、
65歳以前に5年以上にわたり、該当サービスを利用することという不備な点もあり、また、その他にも、
支援区分についてや、低所得者であること等、いくつかの要件があります。

 そして、もう一つ覚えていただきたいのが、介護保険に類似(相当)のサービスがない場合は、65歳になっても、
障害サービスをそのまま利用できることです。例えば、就労系(A型、B型、移行)や行動援護、同行援護、
GHも勿論です。そして、障害者支援施設(入所施設)も介護保険適応除外施設であるため、
65歳を超えても退所することはありません。
 
 今回の騒動の後、たまたまお会いした会員さんに「65歳になっても出て行かなくても大丈夫」ということを
お伝えすると「会長のことを信じているから」という、とても有難い嬉しいお言葉をかけて下さいました。
これからも法・制度・サービス等、出来る限り勉強し、また皆さんに、お伝えしていきたいと思います。
 
 最後に・・。13ページに「こうべユニバーサルデザインフェア」の案内を掲載しております。
3月17日(日)(11時~16時)、しあわせの村体育館にて行われますが、障害のある人の生きづらさを軽減するための
様々な福祉機器の展示や、また、体感コーナーもあります。昨年、私は、筋肉年齢や血管年齢等調べてもらいました。
今回は、認知症予防や、脳を活性化させる機器等の出展があるようです。健康に興味のある方は是非いらして下さい。
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~児相もGHも同じ・・悲しいです。そして・・年金上がるようです!~
2019 / 01 / 24 ( Thu )

  明けましておめでとうございます。新年を迎えての初めての「ひとりごと」です。
今年もタイムリーな話題や、法律・制度・サービスについて出来るだけ分かり易く、そして、私が日頃思っていること等、
率直に話させていただきたいと思います。今年も引き続き、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
まずは、今、巷で話題になっている南青山での児童相談所建設をめぐる問題についてから話させていただきます。
児童相談所・・・、かつて我々の子供たちも大変お世話になった施設ですが、児童福祉法では、都道府県や政令指定都市に
1か所以上設置することとなっているそうです。しかし、昨年6月の法改正により、東京23区のそれぞれに設置が可能となり、
港区においては国有地を購入、約100億円を費やして、「港区子ども家庭総合支援センター」を建設することになりました。
建設予定地は表参道駅近くの超一等地で、高級ブランドショップが立ち並ぶお洒落な界隈なのですが、
「迷惑施設」として地域住民が建設に反対しているそうです。

港区が行った説明会の模様をワイドショーが取り上げていましたが、住民が反対する理由は、「南青山は生活や
教育レベルが高く、子供たちはたくさんの習い事をしている。そして休日には家族で着飾って外出をする。
そんな地域に生活困窮者が来ても、逆に、辛い気持ちになるのではないか。」、
また、よく聞く「不動産の価値が下がるから」、更には、「ここではなく、広い土地がある町田に造ったらいいのに」等と、
様々な“上から目線”にも聞こえる住民の発言に対し、ネット上に批判が集中、炎上したそうです。
障害者の施設を造るというと、必ずと言っていいほど地元住民の反対がありますが、
まさか、児童相談所までが、その対象になるとは思ってもみませんでした。 

しかし、反対派と言われている人々も、おそらく児童相談所そのものを決して否定しているのではなく、
自分の生活圏内に存在するということが嫌で、反対しているのではないかと思います。
これは、おそらく大なり小なり、多くの人が心の奥底に抱えている感情ではあると思いますが、あからさまに、
社会的弱者を排除しようとする光景を目の当たりにし、国が声高に謳っている「共生社会」への道程の険しさを、
改めて痛感しました。

しかし、愁いてばかりいても世の中は変わりません。今回の騒動は、児童相談所というものに対しての
地域住民の無知と、加えて施設を利用するであろう人々への偏見(これも無知ゆえからですが)が根底に
あったように思われます。
港区は、早急に児童相談所を含む新たな施設が果たす役割や機能を、区民の方々に十分に説明し、
地域にとって必要不可欠な社会資源であるという正しい認識・理解を得ることに尽力せねばなりません。
(行政側の地域住民に対する周知不足が今回の騒ぎの一因であったとも言われています)
言うまでもなく、次代を担う子供たちの育成には、地域住民の理解・協力・支援が欠かせません。
そして、それは、弱者と呼ばれている人々も同じです。
何かしらの生きづらさ・困難さを抱えている人々、いわゆる弱者と呼ばれている人々が、
安心安全に暮らせる社会こそが、全ての人々にとっても安心安全な住みやすい社会となるのです。
今回の騒動では、本題よりも、むしろ反対派の住民のコメントの方が大きくクローズアップされ、物議を醸していますが、
一人でも多くの方が、より良い社会をつくるという認識を持つきっかけになればと強く願います。

次に、「障害者基礎年金(以下:障害年金)」の話題です。
障害年金については、多くの方が受給されているとは思いますが、これから申請をする若年層の会員さんや、
また、以前、軽度のため窓口で無理だと言われ断念したが、やはり手続きしたいという方々のために、
そして、受給額が上がるという旬な嬉しい情報についてもお話しさせていただきます。
かつて、障害年金は、主治医による診断書をもとに都道府県ごとに認定医の委託を受けた医師が
審査業務にあたっていました。しかし、最も重視される診断書も主治医任せのため、患者の病状や障害の程度が
正確に反映されているかどうかという問題と、支給可否の判定をする認定医の「支給基準」の解釈の仕方に違いがあり、
不支給となる人の割合が最大6倍もの地域差があることが発覚しました。
そこで一昨年4月、審査は東京で一元化されることになり、年金機構は首都圏近郊で新たに60人程度の認定医と
契約したそうですが、大半が審査業務の未経験者だそうです。
通常の業務と異なる認定医の仕事を引き受ける医師は少なく、また、本来の仕事に加えての業務となるため、
それに割かれる時間も限られ充分な時間が取れないという状況にあるそうです。現に打ち切りや減額等も多数あり、
現段階では主治医の診断書が可否を決めると言っても過言ではなく、いかに正確に書いていただけるかが
大変重要となってきます。

厚労省の政令では、日常生活能力をもとに支給の可否や額を判断すると定められています。
つまり日常生活を送る上でどれだけ困難を抱えているのか(困難を伴わず自立しているのであれば対象にはなりません)が
決め手となります。困難とは援助や配慮がなければ成り立たないということで、例えば一般就労をしていても
「会社や家族の手厚い援助や配慮があるので就労できている」という様な文言が入るだけでも違ってくるようです。
障害年金の有無により、本人の将来も大きく変わってきます。チャレンジされる際には参考にして下さい。
最後に・・。2019年10月に消費税が10%に増額の予定です。福祉業界でもいろいろ問題が出てくるとは思いますが、
障害年金が2級は¥5000、1級は¥6250の増額となるそうです。現段階での情報で、
また詳細が分かれば報告させていただきます。   
23 : 39 : 33 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
第369号~やっぱり知的障害は蚊帳の外?そして、想い出づくりしてみませんか。~
2018 / 12 / 24 ( Mon )
                  
 数か月前のこのコーナーで、中央省庁の障害者雇用水増し問題に触れましたが、政府は、水増しにより不足している大幅な障害者を確保するため、障害者限定の国家公務員採用試験(統一選考試験)を行うそうです。
内容については、高卒程度の知識が必要な筆記試験と作文、そして面接が行われるとのことですが、知的障害者にとっては困難を極め(どう考えても無理ですよね)、排除されていると言わざるを得ません。
 国では法定雇用率(2.5%)達成に向け、2019年度中に約4000人の障害者を採用する計画だそうですが、早急に手っ取り早く、ただ数の帳尻合わせを行うのではなく(これでは水増しの時と同じで、全く意味がありません。)、たとえ年月を要しても、障害特性に見合った仕事を創出し、幅広い障害者の雇用が叶う環境整備を強く望みます。
 この件に関しては、全国手をつなぐ育成会連合会の田中統括が、人事院の障害者雇用対策課等で意見を述べたりし、改善に向けて奔走されております。


 次の話題です。平成28年4月1日に「障害者差別解消法」がスタートしました。
神戸市では、「障害を理由とする差別に関する相談窓口」を即座に設置され、また、努力義務である「障害者差別解消支援地域協議会」(以下:地域協議会)も設置して下さり、私も委員の一員として参加させていただいております。
 この地域協議会とは、地域の中の様々な分野の関係機関が集まり、「顔の見えるネットワーク」を構築し、障害を理由とする差別に関する相談事例の共有や、情報交換を主に行うものですが、先日、第2回目の会議を行うにあたり、各所属において対応を行った相談事例について報告することになりました。
 ところが当会では会員・外を問わず、親なき後や成年後見制度をはじめ、多くの相談は寄せられるものの、「差別」に関しての相談を受けたことは、一切ありませんでした。

 相談は寄せられないものの、今までに差別を受けた経験が無いということは絶対にあり得ないので、役員さんや、支部長さんにお聞きしたところ、「障害を理由とする差別」を受けたという事例が、やはり幾つか返ってきました。
 
内容は、医療機関における診察拒否や、一般の生命保険への加入拒否、またスポーツジムでの
入会拒否もありました。これらは明らかに、全て「障害を理由とする差別」に相当する事例ではありますが、市が設置する相談窓口にも、そして当会にも、全く相談はありませんでした。この様に、全国的に見ても、知的障害者の相談事例はほとんど見かけたことはありません。
まれに相談事例として記載されているのは、保護者からの困り事的な相談がほとんどで、「障害を理由とする差別」にはほど遠い内容のものとなっております。
反対に、相談事例の大半を占めているのは、たとえ差別的な扱いを受けても、環境を改善すれば対応が可能となり得る「肢体・視覚・聴覚」等の身体的な障害をお持ちの方々です。では、知的障害者、つまり、本人の代弁者である私たち保護者は、なぜ障害ゆえの差別を受けながらも、相談窓口に訴えるという行動を起こさないのでしょうか?
それは、例えば、一般の生命保険に加入したくとも、保険会社に「無理です」と言われてしまえば、為す術もないし、また病院に行って、知的障害であると言った途端に「よそへ行って下さい」と言われてしまえば、そうせざるを得ません。更にはジムの従業員に、「知的障害者がいると他の人が嫌がるから、迷惑をかけるから」と言われなき理由で入会を断られたとしても、従わざるを得ないという結果になってしまうからだと思います。

振り返ると、私たちは障害のある我が子を授かって以来、色々な場面で数知れず、こういった辛くて悔しい経験をしてきました。泣き寝入りではありませんが、悲しいかな、長年の習性なのでしょうか、「差別をされました」と、訴え出るという行動には慣れていませんし、仮に、窓口に相談しても、どうにもならないということがよくわかっているので、敢えて行動を起こさない、そんな人が大半ではないでしょうか。

 しかし、このままでは、知的障害者にとって「障害者差別解消法」は、実効性のない、単なる「絵に描いた餅」の法律で終わってしまいます。
私たちが、今、しなければならないこと、それは、「差別です」と声を出し窓口に訴えることです。改善されることは無理かもしれませんが、声を出さない限り、相手には何も伝わらないし、何も変わりません。声を出すことによって、地域協議会で相談事例としてあげられ、対応策を検討し、改善の方向が、少しでも見い出せたなら、それは好事例として拡がり、そして、そういった積み重ねが、私たちにとって、活きた「差別解消法」となるのです。
加えてそれ以上に重要なのが、周りの方々に障害を正しく理解していただくことであり、自治体での更なる啓発活動の強化が求められます。
 平成31年には、法の見直しが行われるそうですが、全ての障害者の差別を許さない、そんな法律となるよう、その動向に注視し、訴えてまいりたいと思います。
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第368号~「看取り」と「お墓」・・・本人なき後を考えてしまいました。~ 
2018 / 12 / 07 ( Fri )
 穏やかな好天に恵まれた11月8日(木)、育成会会館に於いて多くのお客様とご来賓の皆様にお越しいただき、第50回合同福祉バザーを開催しました。
このバザーは、兵庫公会堂、総合福祉センター、育成会会館と、場所は変われど、実に50年もの長きにわたって続けてきました。これも、バザーを楽しみにお越し下さる地域の皆様方、そして、ご協力下さる会員の皆様のお蔭と、心より感謝しております。
しかし、会員の高齢化等の影響から参加団体も年々減少の傾向にありますが、バザー開始1時間以上前から行列を作ってお越し下さる地域の皆様との、大きな懸け橋となっている事は言うに及びません。

会員の皆様方におかれましては、どうかご協力のほどお願い申し上げます。
さて、バザー前のあわただしい11月5日(月)~6日(火)、札幌市・福岡市・神戸市の育成会が、それぞれの意志のもと、任意で行っている「三都市会議」が開催され、今年度の当番である札幌市の育成会に行ってきました。
以前、全国の育成会では、「大都市会議」が毎年行われ、大都市ならではの課題等を話し合う機会が設けられていましたが、時は流れ、いつの頃からか市町が合併して政令市の仲間入りをした人口100万人にも満たない、多くの政令市が加わり、「政令指定都市会議」と名称を変え、実施するようになりました。しかし大都市と、それらの政令市とは、人口・規模はもちろんですが、抱えている課題も異なり、結局、会議は終了することになりました。

 しかし、他の大都市の状況を知ることが出来る貴重な機会であるだけに、私と札幌市の会長は猛反対しました。そして、同じ意見を持っておられた福岡市の理事長(福岡市は社会福祉法人のため)にも声を掛け、3年前から三都市が自主的に運営する「三都市会議」がスタートしたのです。

 第1回目(神戸市開催)から、やはり、一番大きな協議事項は、「親なきあと」で、様々な取り組みの情報交換や意見交換が行われ、毎回、多くの収穫を得ている事は言うまでもありません。今年度の会議で、一番印象深かったのが、「看取り」と「お墓」の問題です。簡単ではありますが、報告させていただきます。

 まず、福岡市の育成会です。「えみのき」に先立ち、一昨年、高齢化対応のグループホーム「早良ひまわりハウス1・2」を開設され、昨年、見学させていただきましたが、今年度は、障害者支援施設(入所施設)「福岡ひまわりの里」での「看取り対応に係
る課題」についての報告がありました。
「福岡ひまわりの里」は、平成5年開設、50名定員で、平均年齢は53.8歳、最高齢は87歳だそうです。
利用者の高齢化に伴い、食事の提供方法の見直し(一口大・きざみ食等)や、歩行不安による通院時の付添い人数の増、夜間のトイレ回数・徘徊、認知症の問題、体調悪化のリスク(風邪から肺炎になりやすい)等、見守り・介助・看護の必要な利用者が増え、職員や看護師の人員体制の見直しや、「支援から介護」に転換するための職員のスキルの問題等、多くの課題が浮上しているそうです。
そんな中、4年前から利用者が亡くなるケースが出始め2名を看取り、現在は末期がんの利用者を、施設と病院で終末期ケア対応をしているそうです。
看取りを行うには定義や指針、マニュアル等の策定と共に、職員の専門知識の研修や心のケアーも重要になり、現在は看取る人数が少ないので何とかやれているが、今後増えてくると出来るかどうかは疑問である・・とのことでした。

介護保険と違い、障害福祉では「看取り加算」がなく、制度的な大きな壁もありますが、一般の方よりも10年以上も高齢化が早いといわれている知的障害者の終末医療の在り方については、国レベルでの改善を強く望みます。
続いて、札幌市の育成会です。一般社団法人でありながら、運動体と事業体の二足のわらじを履き、関連団体として、二つの社会福祉法人を持つという札幌市育成会は、当会と共通する組織形態となっております。

高齢・親なきあとの対策としては、関連法人が「えみのき」の様な「北19条ほっ・と・あんしんセンター」という拠点事業(生活介護、相談、短期入所、重度高齢化対応グループホーム)を行い、見学させていただきました。
その他、様々な取り組みの中で、私が、一番興味を持ったのは、会員等の慰霊及び埋葬等の支援事業としての「育成会共同墓」の建立です。
すでに、札幌市内の霊園内(宗教を問わず)に用地を取得、そして、現段階では、(案)ではありますが、希望者が利用できる合葬墓を建立し埋葬の支援を行って、毎年1回慰霊法要を開催するとのことです。
希望者は、永代供養のための費用として、1人10万円必要(父、母、本人の場合30万円)で、現在、270体(300体を予定)の希望があるそうです。

 この事業に関しては、札幌市の育成会の中でも様々な意見が飛び交ったそうですが、親なきあとの制度やサービスでは補完出来ない内容であるだけに、非常にニーズが高いのではないかと思います。そして、こういった事業は、障害の家族だけでなく、一般の方でも興味を示されるのではないかと思います。

新しい「お墓」の形態として、今後、こういう取組みが地域の中で浸透すれば、親なきあとの不安の解消にもつながるのではないかと思います。いずれにしても、この事業の進捗状況については、注視したいと思います。
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第367号~「高齢」についての情報が満載です。Let‘s go全国大会~
2018 / 12 / 07 ( Fri )

              
 数か月前のこのコーナーで、運動や栄養面はもちろん、日頃から人一倍健康には留意している私が骨粗しょう症の検査で骨密度が「危険域」に達したことを話しましたが努力の甲斐あって、この度、めでたく「正常値」になりました。
骨密度については、現状維持が精一杯で、数値を上げることは非常に難しいと聞いたことがありますが、この半年間、カルシウムを多く含んだ食品の摂取と共に、ひたすら骨に負荷を与える運動に取り組み、見事目的を達成することができました(バンザ~イ)。今後も油断せず、定期的に検査を受け、少しでも数値があがるよう頑張りたいと思います。以前にも言いましたが、痩せ体型の方は体重が軽い分、骨に負荷がかからないため、太っている人に比べて、骨粗しょう症になるリスクが高まります。思い当たる方は是非一度受診をし、早めに改善に取り組んで下さい。(骨折→寝たきりにならないために)


 さて、「全国手をつなぐ育成会連合会」の会員が、年に一度、総結集する全国大会は、今年度、13ページに掲載の通り、平成31年2月23日(土)~24日(日)、国立京都国際会館にて行われます。例年でしたら気候の良い秋口に実施されるのですが、世界的な観光都市「京都」では、その時期の会場やホテルの確保は困難なため、底冷えのする寒い時期の開催となってしまいました。しかし同じ近畿の、近場の京都ですので、沢山の方に出席していただきたいと思います。
今回の全国大会の特徴は、担当の京都が、全て取り仕切って行うのではなく、近畿の各府県市の育成会が協力し、分担して、それぞれの分科会を受け持つという、これまでになかった異例の方法で実施されます。

23日(土)に行われる分科会は、AからFまでの6コースがあり、我が神戸市はCコースの「高齢」を担当します。今、全国の育成会が抱えている深刻な課題であるだけに、全国大会では、毎年、一番参加者が多い分科会で責任重大ですが、「高齢になったらどうなるの?どんな準備がいるの?」をテーマに行います。
中身を少し説明いたしますと、まず午前中の基調講演では、上智大学の教授で、知的障害者の親の立場でもある大塚 晃氏に、「『知的障害者の高齢化対応検討委員会報告』をふりかえって」(仮題)と題してお話しいただきます。

介護保険制度が始まった平成12年、厚労省は知的障害者の高齢化への対応のあり方についての検討会を開催し、「知的障害者の高齢化対応検討委員会報告書」としてまとめられました。
大塚教授は、当時、厚労省の障害福祉専門官で、この報告書の作成に当たられました。当時を振り返りながら、現在の高齢知的障害者の支援についてや、また制度や政策、更には事業者の取り組み等についてもお話しいただきます。高齢についての多岐にわたる貴重なお話がお聞き出来ることと思います。

 そして午後からは、静岡市障害者歯科保健センター所長の服部 清氏に「高齢になったらどうなるの?医療関係者からの報告『知的障害者の老後のための健康(健口)づくりとその支援』(仮題)と題してお話しいただきます。
最近、よく「健康づくりはお口から」という言葉を耳にしますが、「全身の健康の源」とまで言われている口腔衛生については、最近、一般の方の間でも非常に関心が高まっているようです。

 しかし、知的障害者の場合は、充分なブラッシングが出来ていないことから、様々な口腔内の病気に罹患しているケースが考えられます。けれども検査や治療も、たやすく出来ないために、(全身麻酔で対応されている方もいるようですが)非常に大きなリスクを伴います。
高齢知的障害者にとって、医療とのアクセスは非常に重要です。今まで、あまり聞かれなかった分野であるだけに、是非お聞きいただきたいと思います。

「歯」についてのお話のあとは、トイレ休憩をはさんで、午前中の基調講演の講師であった
大塚氏がコーディネーターとなり、「どんな準備がいるの?」と題したシンポジウムを行います。
シンポジストとして登壇されるのは、前述の服部センター長と、福岡市手をつなぐ育成会の前理事長である向井公太氏、国立のぞみの園の事業企画部長の古川慎治氏、社会福祉法人ゆうかり理事長の水流源彦(つるもとひこ)氏と、この業界では名を馳せた、そうそうたるメンバーです。

向井氏が所属する「社会福祉法人 福岡市手をつなぐ育成会」は、多くの障害福祉サービス事業を展開されていますが、一昨年には、地域の反対を乗り越えて、高齢知的障害者向けのグループホーム(定員10+5)、併設して、ショートスティ、親子体験室、基幹相談支援センター、特定相談支援事業所を立ち上げられました。私たちの悲願であった「えみのき」に先立っての高齢化対応のグループホームについて、ご苦労談も含め、色々お聞かせいただけると思います。
のぞみの園の古川氏には、毎年、神戸にお越しいただき、過去には、知的障害の認知についてや、全国に先立ち「のぞみの園」で立ち上げられた重度高齢化対応のグループホームについて等、いつも斬新なお話をお聞かせいただいております。最前線でご活躍されている同氏だけに、今回も興味深いお話がお聞きできることと思います。

 そして、ゆうかりは、鹿児島市で、幅広い障害福祉サービス事業を実施している昨年50周年を迎えた老舗の法人で、平成29年10月、地域生活支援拠点を開設されました。
理事長の水流(つる)氏は三代目で、幼い頃から知的障害者と共に育ってきたため、障害者と共に暮らす社会は当たり前という認識の持ち主で、障害者総合支援法の付帯決議で、「小規模入所施設」が出てきた折りも、知的障害者にとって必要な資源であり、リスクを伴ってでも取り組むとの法人決議をされました。(国の動向を見据えながら、その後、拠点の中にグループホームを建設されております)
貴重なお話がてんこ盛りです。大勢の参加をお願いいたします。
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