第286号 神戸市の就労支援
2011 / 07 / 18 ( Mon )
     神戸市保健福祉局参事
            就労支援担当 山本 弘之



  東日本大震災から、四ヶ月がたちました。まず、被災された多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。また、当然ですが、神戸市手をつなぐ育成会の会員の皆様、お一人お一人が、息の長いサポートを、それぞれ、無理のない範囲で行っていただければ幸いです。

さて、私事で恐縮ではありますが、私の前の職場は大学でした。
大学では、子供さんのことを、「生徒」と呼ばず「学生」といいます。
専門的な学習を行いながら、自ら学び・生きる力を身につけることが求められます。

また、昨今は、大学生の就職も厳しくなっていることから、「キャリアデザイン」講座と言って、早い段階から、社会で生きる力を身に付けながら、就職面接対策を行っています。大学生ですから、社会人基礎力が不足している時代なのです。


 障害者施策に目を転じてみますと、措置入所の時代から、選択の自由のある福祉サービスへの転換がなされ、また、インクルーシブな共生社会への実現が目指されているところです。私は、金子みすゞさんの「私と小鳥と鈴」の詩の中の一節「みんな違ってみんな良い」が共生社会の基本だと思っていますが、共生の意味の中には、働きたいという思いのある知的障がいのある人が、社会の中で働き、自立を目指していくことも大切なことと思います。
よくご承知とは思いますが、老子の言葉で、「授人以漁、不如授人以漁」があります。


 子供には「魚を与えることより、魚の釣り方を教えるほうがよい」という趣旨です。
昨今、社会の厳しさや、不条理を乗り越える力や、ハングリー精神を持って、社会の荒波を超えてがんばろうとする子供たちが少なくなっているように感じ残念に思っています。

 手をつなぐ育成会の会員の皆様が、この現状を打破して、子供たちの自立に向けた教育を家庭でも行っていただくことが、親亡き後対策になると考えます。

 最後になりますが、神戸市では、がんばる知的障がいのある人たちへの就労支援を積極的に推進します。

 今年度、新たに実施する事業として①「来て!見て!就労移行支援事業所オープン見学会」の実施、②移動販売車により授産商品の販路拡大、③市役所内でのトライアル実習の拡大、④授産施設等への発注促進税制(優遇税制)の中小企業家へのPRなどがあります。

 また、一般就労支援施策も引き続き検討していきますので、よろしくお願いします。
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