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第327号  新年度に想う
2015 / 04 / 27 ( Mon )


                                一般社団法人 神戸市手をつなぐ育成会
                                            会 長  後藤 久美子

 “春に3日の晴れは無し”とはよく言ったもので、せっかく咲き誇った桜を散らしてしまう雨の多い年度初めとなりました。
 平成27年度は、「取り組もう!親なきあとは親あるうちに」の新しいスローガンのもと、運動体として、そして事業体として、活動を展開してまいります。


 昨年は、障害者総合支援法で積み残されていた障害支援区分への変更や、グループホームへの一元化、重度訪問介護の対象拡大等が施行され、サービスの変更もありましたが、今年度は、昨年以上に目が離せない1年になりそうです。
 障害者総合支援法には、施行後3年後の見直し規定が設けられ、今年度が、その最終年にあたるため、現在、厚労省の社会保障審議会障害者部会のもとに設置されているワーキンググループにおいて議論されているようですが、移動支援や、障害支援区分関連、意思決定支援、成年後見、そして高齢障害者支援等、どれについても今後、大変重要となってくる項目だけに、その進捗状況には充分注視し、声をあげていきたいと考えています。

 また、平成25年に成立した「障害者差別解消法」は、基本方針の作成等、平成28年4月の施行に向けた準備が進められておりますが、この法律では、新たな紛争解決機関を設置しないため、潤滑に機能させるためには、関係機関が「障害者差別解消支援地域協議会」を組織し、ネットワークを構築することが大変重要となってまいります。
しかし、この協議会は、各自治体の判断による任意設置となっておりますので、当会では昨年度、神戸市に対して要望書を通じ、その設置を強くお願いいたしました。結果、予算化され、設置して下さることとなりました。

そして、育成会にとって一番の課題であり、今後の重点項目となる「親子の高齢化」「本人の重度化・高齢化」に向けての対策としての住まいの場整備については、全力で取り組んでいきたいと思います。


今年度より、第4期の神戸市障害福祉計画が始まります。会員の皆様の一番の関心事である地域生活支援拠点(小規模入所施設)については、平成29年度までに市町村または圏域で1か所以上整備することとなっておりますが、神戸市の計画では、「検討を進めていきます」という文言に留まっております。

上記計画を策定するにあたり実施された「神戸市障害者施策推進協議会」に私も委員として参加しましたが、協議会終了後も引き続き検討するための分科会設置を提案し、協議会の総意としての要望となりました。結果、その様な場を設置いただけるようですので、今後も、その必要性を大きく発信し、是非とも実現に漕ぎ付けたいと思います。
更には、特別養護老人ホームの様な高齢者施設も必要ですし、またグループホームの推進にも取り組まねばなりません。ソフト面においても、「親あるうちに」やらねば成らないことは、山積みです。

我が子を安心して託せる社会に少しでも近づけられるよう、これからも全力で取り組んでいきたいと思います。どうか一層のご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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