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第336号 ジェネリック医薬品の仕組み
2016 / 02 / 22 ( Mon )
             医療法人社団 ことしろクリニック 
                         医師 印部亮助

 巷では『ジェネリック医薬品』という用語が十分認知されるようになりました。厚労省が使用を推奨していることも知られています。ところが、ジェネリック医薬品の仕組みはまだ理解されていないように感じていました。

1月に巻頭言を依頼されて後に、あるジャーナリストにも『そこまでは啓蒙されていませんね』と言われました。
『いくせい』を読まれている方の中には無縁の方もおられると思いますが、
良い機会なので『ジェネリック医薬品の仕組み』についてお話させて頂きます。
ポイントは、製薬会社が新規薬品を研究開発し育てるために必要な高額の費用 と
 特許期限・国の医療費削減・患者の負担軽減です。 

英語の『ジェネリック(generic)』には『全般(の)』という意味があります。
『ジェネリック医薬品』は、ある薬理物質を商品化した商品すべて(全般) というような意味となります。
それらは同じ薬理物質を商品化したものでありますが、製薬会社が違えば商品名や薬剤の色・形状などが異なります。

実際には 最初に特許を取って商品化された医薬品は『ジェネリック医薬品』には含まれず、『先発医薬品』と呼んでいます。
また『ジェネリック医薬品』も厚労省の認可を必要とし、『先発医薬品』と同等の効果を持ちます。

Aという製薬会社は新しく研究開発した≪a≫という商品を『先発品』として許可を取り、広告・啓蒙を行って医療の現場で流通に努め、研究開発費などを上乗せした商品価格で医療のルートに乗せようとします。
その特許期限は5年から10年が普通です。特許期限切れ後には、A社が開発したその薬理物質を使い、B社が≪b≫という商品を作り、厚労省の認可を受けます。
商品≪b≫には研究開発費等がかかりませんので≪b≫の価格は≪a≫よりも低くなります。
この安い≪b≫を≪a≫に代わって使用してもらうと国の医療費削減・患者の負担軽減に直結するとして厚労省は≪b≫などの『ジェネリック医薬品』を推奨しているわけです。

この仕組みは以前からありましたが、かつては「非先発品はなぜか効きが良くない印象がある」と言われ、それを承知したうえで有力ではない製薬会社によって細々と製造されていました。当時は信頼性において劣っていたわけです。
現在は大手有力メーカーも≪ジェネリック医薬品≫に参入し、その先発品神話は崩れています。

 ただ、同じ薬理物質でも出来上がった商品の色・形・味・口解け具合・上述の先発品神話 なども患者さんに心理的影響を与えることもあり、患者さんに「先発品を使いたい」と明言されれば先発品を処方・調剤するのは妥当なことであると考えています。
私も、コーヒーやココア・抹茶飲料などは味・成分・香りまで同じでも色合いが違うと味わいが違うようで本来の色の物をお願いしたいです。話がちょっとずれましたが、似ていませんか?
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