第404号~もう少しだけ我慢をお願いします。そして、観たいけど心配です。・・~
2021 / 11 / 19 ( Fri ) はじめに神戸市からのお知らせで「障害者相談支援センター」の情報です。
ご存じの方もおられるかと思いますが、11月1日より、にしこうべ相談支援センターが移転し、それに伴い「障害者相談支援センター」のパンフレットが改定されましたので、本誌8~11ページに掲載しております。 「障害者相談支援センター」は、地域の中で、様々な相談支援を行っている、私たちにとって一番身近な相談機関です。障害福祉サービスの利用についてや、日常生活での悩み事等でお困りの方は、お住いの区の相談支援センターを訪ねてみて下さい。 次の話題です。以前にもお知らせしましたが、全国手をつなぐ育成会連合会が行っている保険の案内です。12~13ページに掲載しています。 まず、「暮らしのおたすけプラン」は、障害のある本人やその家族等が病気やケガで働けなくなった時の収入をサポートする、いわゆる「所得補償保険」です。そして、「がんのおたすけプラン」は、今まで、がん保険に加入できなかった障害のある本人も加入することができる保険です。最後に、「おたすけプラン・日ごろの備え」は、日常生活で生じた事故によるケガや、また損害賠償責任を負った場合はもちろん、新型コロナウイルスにも対応する保険です。 保険の詳細については、全国手をつなぐ育成会連合会までお問合せ下さい。 次です。新型コロナウイルスのデルタ株が猛威を振るった「第5波」では、7月末から全国で、連日1万人を超える新規陽性者が発生し、そして8月には、2万人を超えピークを迎えましたが、9月に入って大幅な減少となり、「第5波」は収束したとも言われております。 そんな中、先月の初旬頃、ある支部長さんから、コロナ前には各支部で例年行っていた「クリスマス会」を、今年度は、実施しても良いかとのお尋ねがありました。 コロナウイルスの感染拡大により、昨年度より、本部・支部共に一切行事が出来ませんでした。しかし2回のワクチン接種終了者も国内では70%を超え、ここにきて感染者も激減している、クリスマス会を行うホテル側でも、感染対策を徹底しているということなので、出来れば実施したいということでしたが、「もう少し我慢して欲しい」とお答えしました。 ご承知の通り、2回のワクチン接種を終えても、決して感染しない訳ではありません。ただし、仮に感染しても、重症化はしない、軽症や無症状だと言われております。 しかし、障害のある本人さんの中には、マスクを全く着用できなかったり、また、鼻を出す等、正しくマスクを着用出来ない人も大勢います。手指消毒の不備もあるかと思います。従って一般の方と比べ、感染リスクは高いのではないかと危惧されます。 クリスマス会のメインは飲食です。久しぶりに出会って、話も尽きないことでしょう。 そこで、もし感染者が出たら、本人さんの日中活動の場にも影響を及ぼします。 コロナウイルスは激減しましたが、7割の企業は、この冬の忘年会・新年会を行わないそうです。また他のアンケートでは、年末年始は出かけない、「Go Toトラベル」を利用しないという割合も、現段階では7割程度あるそうです。 北半球の日本より寒い国では、感染が再拡大し、「第6波」の到来も懸念されています。 一方で、ワクチン3回目の接種や、コロナの飲み薬がイギリスで初承認されるなど、明るい話題も聞かれてきました。今まで我慢してきましたが、もう少しの我慢をどうかお願いいたします。 次です。皆さんは、ここ数年の間に映画館に行ったことがありますか? 私は、随分長らく行ってはおりませんが、最近、行ってみたいなと思う映画に出会いました。11月12日(金)から、全国で封切られる「梅切らぬバカ」です。 この映画は、年老いた母と自閉症で知的障害のある息子が社会の中で生きていく姿、何気ない日常、その揺るぎない親子の絆を温かく丁寧に描かれた作品です。 気になるストーリーです。庭の梅の木は、近所から苦情が出るほど伸び放題になっています。息子は50歳になり、母は「共倒れ」にならぬため、悩み抜いた末に息子をグループホームに入れる決意をしますが、息子は、慣れないグループホームでの生活に耐えかねて、ホームを抜け出し、厄介な事件に巻き込まれてしまいます。 高齢化する障害者と、その家族、グループホーム反対派や、近隣住民との摩擦、これらの問題を軸に物語は展開されていきます。 母親役には、54年ぶりの映画主演となる加賀まりこさんで、息子役は、お笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地武雅さんです。塚地さんは、2006年、「間宮兄弟」で、俳優の佐々木蔵之介さんとのダブル主演に抜擢され、数々の賞を受賞し、その演技力が高く評価されました。 塚地さんは、この役を演じるにあたり、障害者が暮らすグループホームを訪れ、障害者の生活を観察したり、家族や世話人さんの言葉に耳を傾けたそうです。実際のグループホームの代表者は、当初、塚地さんに対し、色々アドバイスをしていたそうですが、後半は完璧に役になり切り、何もいう事がなかったそうです。塚地さんは、「この作品を通じ、自閉症の特性を少しでも理解することで、自閉症の方への接し方が変わってくるということに気づいた。この作品が自閉症を知るきっかけになってくれたら嬉しい」とコメントしておられます。 また、加賀まりこさんは、長年連れ添っている「パートナー」の息子さんが自閉症で、自分ならやれるかもしれないと思い、この役を引き受けたそうです。 そんな加賀さんが一番印象に残っているのは、塚地さん扮する息子に「産まれてくれてありがとう」と伝えるシーンで、「ありがとう」は、加賀さんのリクエストで台本に入ったそうです。 タイトルは、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」ということわざが元になっていて、桜は、幹や枝を切ると腐敗しやすく、逆に、梅は余計な枝を切らないと花や実がつかなくなる、つまり、樹木の剪定は、それぞれの特性に応じて変えていかなければならないという意味だそうです。 かつて離別した父親が植え、親子の絆を長きにわたり見守ってきた梅の木ですが、この先いったいどうなるのでしょうか。そして、親子の暮らしはどうなったのでしょうか。 本作は、「シネリーブル神戸」で上映されます。大丸の近くの、多分、昔は「朝日会館」と呼ばれていた劇場ではないかと思います。 久々に、非常に「観たい」と思える作品ではありますが、長時間、映画館に座っているのは感染しないか(映画館でのクラスターは聞かれませんが)若干心配ですし、何より毎日「忙しい~」し、どうしたものか、悩み抜いている今日この頃です。 (会長 後藤久美子) スポンサーサイト
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