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第414号~今月号は、お知らせや情報が満載となっております。 そして、「差別解消法」について、今一度、考えてみませんか。~
2022 / 09 / 20 ( Tue )
 まず始めに、神戸市社会福祉協議会から「第6回こうべ障がい者芸術フェスタHUG+(ハグ・プラス)展2022」のご案内です。14ページに掲載していますのでご覧下さい。
ご存じの方もおられるかと思いますが、「HUG+展」とは、応募のあった障害者すべての作品を、一流美術館に展示するという画期的な取り組みで、2017年度からスタートし、今年で第6回目を迎えます。
展示期間は、9月17日(土)から24日(土)で、場所は、原田の森ギャラリー本館2階大展示室となっております。終了まで、あとわずかではありますが、きっと、たくさんの素晴らしい作品に出会えることと思います。興味のある方は、ぜひ、ご来場ください。

次に、神戸市立三宮図書館から特別見学会のお知らせです。
三宮図書館は勤労会館の閉館に伴い、デザインクリエイティブセンター神戸(KIITO)に仮移転しましたが、この度、障害のある方と家族・支援者を対象にした見学会が行われます。
そして見学のあとは、おいしい洋菓子とドリンクをご用意して下さっているそうです。
詳細については、15ページをご覧ください。
三宮図書館は、都心・三宮の再開発事業として、今後、整備されるバスターミナル内に「新・三宮図書館」として本移転するそうです。という事は、この仮移転中の図書館(KIITO)は、
ある意味、「期間限定」の図書館となり、今しか行くことが出来ません。お近くにお住いの方は、この機会に、ご参加してみてはいかがですか。

続いては、神戸市福祉局から「障害者差別解消法」関連のお知らせです。
平成28年4月、「障害による差別を解消し、誰もが分け隔てなく共生する社会を実現すること」を目的として、「障害者差別解消法」が制定されました。
しかし、待ちに待った法律がせっかくできたにも関わらず、差別を受けても、どこに相談していいのか分からない、電話をしても、たらい回しにされるというケースが、あちこちで聞かれましたが、神戸市では、同法の制定と同じく同年4月に、「ワンストップ窓口」とも言うべき、「障害を理由とする差別に関する相談窓口」を設置し、相談員が対応して下さっています。
そして、この度、この相談窓口の更なる周知啓発のため、新たなチラシが作成されました。
12~13ページに掲載しておりますので、ご覧下さい。
重ねて神戸市では、相談窓口と共に、平成29年9月には「障害者差別解消支援地域協議会」を設置(法律では「設置できる」という文言で、義務ではありません)し、様々な分野の委員が参加のもとネットワークを構築し、相談事例の共有や情報交換等が行われております。
同協議会が設置されて以来、私も委員として、いつも参画しておりますが、知的障害者からの相談事例は、他の障害と比べると極端に少なくなっています。

「障害者差別解消法」は、障害による生きづらさは、その人が持っている障害特性だけでなく、社会のしくみ(人々の偏見や環境等の社会的障壁・バリア)にも原因があるという基本理念のもと、「差別的取扱の禁止」と「合理的配慮の提供」という、二つの概念を打ち出しております。
2年ほど前、障害者に対して、「この法律が施行されて何か変わりましたか?」というアンケート調査が行われましたが、「変わった・良くなった」と答えたのは、視覚・聴覚・肢体の障害者で、知的障害者については、「何も変わらない」という回答が大部分だったそうです。

知的障害者にとって、権利擁護の観点からも、この法律は大変重要となりますが、残念ながら、機能しているとは言い難い状況です。それは、なぜなのでしょうか。
視覚・聴覚・肢体障害者の「困りごと」は、一目瞭然で、周りの人々からの理解は得やすく、更には、自身で訴えることも可能なので「合理的配慮」の浸透が伺われますが、知的障害者の「困りごと」は、外観からは判断出来ません。その上、本人に「できない・分からない」事があっても、「出来て当然」が多数を占める社会の中では、「分からない方が悪い」、「分かるように努力すべきだ」と、あたかも障害のある本人の責任となってしまうのです。そして、そういった悪しき風潮こそが、様々な場面における「障害者排除」の要因につながってしまうように思われます。

多くの知的障害者は、小さい時からずっとそんな経験の繰り返しです。その環境に慣れてしまった本人も家族も、それを「差別」であるとは気づかず、声に出して訴えることもないのです。
例えば、話すスピードが速くてわからない、作業マニュアルがわからない、役所の文書が分からない、路線図が分からない等の時、分からない方が悪いのでしょうか。いいえ、どの様なことで困っているのか、どうして欲しいのか、声をあげて伝えないと相手には届きません。
もちろん、訴えても解決できないことも多々あると思います。しかし、勇気を出して「合理的配慮」を発信し、好事例として広めていくことが、この法律が知的障害者にとっての活きた法律となり、そして、同法の一番の目的である「共生社会の実現」にもつながっていくのです。
令和3年6月、差別解消法が改正され、今まで、努力義務であった民間事業者の合理的配慮の提供が義務化となり、3年以内に施行されることが決まりました。
知的障害のある本人たちが、親なきあとも差別されることなく生きていけるよう、私たちは、この法律を実効性のあるものにしなければなりません。
日々の暮らしの中で「差別」と感じることがあれば、神戸市が設置する記載の相談窓口か、
あるいは、当会にぜひ相談してみて下さい。

次です。全国手をつなぐ育成会連合会(以下:全育連)が新型コロナウイルス感染症(以下:新型コロナ)第7波拡大に伴う緊急要望書を9月5日、厚生労働省に提出しました。10~11ページに掲載しておりますので、ご覧下さい。
新型コロナの感染拡大に伴う全育連の国への要望は、今回で5回目となりますが、全国各地の育成会会員から寄せられた新型コロナ関連の困りごと、課題等をまとめて、国に対し提出されたものです。過去の要望においても、実現されたことが多くあります。
会員の皆さんの中でも、新型コロナ関連で、何かお困りなことがあればお知らせ下さい。全育連を通じて国に対して、また、神戸市に対して声を上げ、働きかけていきたいと思います。
最後です。当会より神戸市に対し、9月5日、令和5年度予算に対する要望書を提出いたしました。6~8ページに掲載していますので、ご覧下さい。

今年度当初より、会員の皆さんからの要望事項を募っておりましたが、住まいの場の整備や、土日の短期入所について、また、行動障害への支援について等、色々お寄せいただきました。
ご質問のある方は、事務局・後藤までお願いします。       (会長 後藤久美子
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