第360号~~平成30年4月・・障害福祉にとって大きな節目となります~
2018 / 04 / 04 ( Wed )

 冬季五輪としては、史上最高の13個のメダルを獲得したピョンチャン大会の興奮も冷めやらぬ中、3月9日からは、
いよいよパラリンピックの開幕です。
この機関紙が皆様のお手元に届く頃には大会も終了していますが、日本選手団の活躍(健闘)と共に、
何よりも、温かい声援に包まれた大会になることを切に願います。
さて、障害福祉の歴史において大きな意味合いがあり、「キーワード」となると思われる「平成30年4月」が、
いよいよ近づいてまいりました。
平成30年4月からは、今年度議論された報酬改定のもと、
3年後の見直し法案が施行され、新たなサービスや制度が始まるのです。
「難しい話しはやめて」という声が、あちこちから聞こえてきそうですが、今回の改革は、今後の本人たちの生活全般に、
大きく関わってくるものばかりとなりますので、現地点での「障害福祉の動向」について、出来る限り分かり易く、
そして、厚労省の説明会では聞くことが出来ない「裏話」や、また課題等も含めて語りたいと思います。どうかお付き合い下さい。


 まず、今年度「報酬改定」という言葉を度々聞かれたことと思いますが、簡単に言いますと、
福祉サービス等に係る報酬ということで、事業所に支払われるものであり、介護・障害とも3年に一度改定されます。
改定率の増減によっては、サービスの向上・低下にもつながりますので、ニーザーである私たちにとって、
大変身近な問題となります。
社会保障費抑制の中で、今回、障害福祉はマイナス改定になると危惧されておりましたが、
全国手をつなぐ育成会の久保会長が中心となり、障害種別を超えた25団体が連携し、声を上げた結果、
プラス0.47%改定となりました。
「たった、それだけ?」と思われるかもしれませんが、上積みされた報酬額は、実に60億円に上るそうです。

 次に「3年後の見直し」についてです。平成25年4月に施行された「障害者総合支援法」ですが、
施行後、3年を目途に見直しが行われることとなっており、昨年、新たな制度やサービスが創設されました。
一部、先行して行われたものもありましたが、殆どが報酬改定に合わせた平成30年4月から始まります。
では、私たちに身近に関係するものをいくつか紹介してまいります。

 まずは、障害者の重度化・高齢化に対応できるグループホーム(以下GH)の新たな類型として「日中サービス支援型GH」が
創設されます。これは、1つの建物への入居が20人まで認められたGHで、
地域における重度障害者の緊急一時的な宿泊の場を提供するため、短期入所の併設も必置とされております。
そして従来のグループホームより手厚い世話人の配置(割合は利用者の支援区分による)と共に、
夜間・深夜の時間帯や昼間についても、1名以上が従事することとなっており、今後は、病気をしたり加齢によって仮に、
日中活動の場に通えなくなっても利用が可能となります。
まさに入所施設の機能を兼ね備えた新しい形のGHが誕生することになります。

次に、65歳問題に関係する「共生型サービス」についてです。
障害福祉サービスと同等の介護保険サービスがある場合は、介護保険優先の原理のもと、
65歳になれば介護保険に移行することとなっていますが、慣れ親しんだ事業所を変わることや、
また1割負担を伴うという課題がこれまで指摘されていました。
そこで、居宅介護・重度訪問介護、生活介護、短期入所等のサービス(GHについては、介護は認知症のみのため入っておらず)を行っている障害福祉サービス事業所が介護サービスを併設出来る仕組み(その逆もあり)を導入することにより、
引き続き同じ事業所に通所することが可能となります。しかし事業所は同じでも、介護保険利用のため要介護認定が必要ですが、知的障害の場合は要介護度が軽くなることが多く、サービス量の低下も考えられます。
また逆のケースについては、介護保険の事業所がどれだけ障害を理解できるのかということが懸念されますし、あろうことか、
「障害者を抱え込むことで経営が安定する」等の話題も出ているそうです。
更には、近い将来の介護+障害の一元化に向けての第一歩では?という声も聞かれます。

 そして、1割負担については、一定の高齢障害者に対し、軽減(償還)出来る仕組みが設けられますが、対象者は65歳に達する日以前の5年間にわたって上記のサービスを利用し、支援区分が2以上の低所得者となっております。
その他、短期入所の長期間利用について、かなりの制限が設けられ、連続利用は30日で、1日空けての継続利用は可能とするが、年間利用上限は180日程度となる見込みです。ロングスティへの歯止めに対する策とも思われます。

そして、懸念されている人材不足については、事業所で勤続年数10年以上の介護福祉士(障害福祉人材も)に対し、
月額平均8万円相当の処遇改善を1000億円投じて2019年10月(消費税率引き上げ後)から実施するそうです。
最後に、障害者団体からの反対により食事提供加算の廃止を撤回した厚労省ですが、
廃止による310億円はGH等に充てられる予定だったそうです。

その他、重度訪問介護の対象先の拡大や、自立生活援助等、まだまだお伝えしたい事は山ほどありますが、
またの機会とさせていただきます。
平成30年4月、平成の大改革とも言うべき新しい障害福祉の幕開けです。本人たちにとって、
より良き制度・サービスとなるよう、次回33年度の改正に向け、声を上げていきたいと思います。   
スポンサーサイト
11 : 41 : 16 | 会長のひとりごと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<第57回 神戸市障害者スポーツ大会のご案内 | ホーム | 施設見学>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://kobeikusei.blog55.fc2.com/tb.php/447-f079cf8b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |