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第369号~やっぱり知的障害は蚊帳の外?そして、想い出づくりしてみませんか。~
2018 / 12 / 24 ( Mon )
                  
 数か月前のこのコーナーで、中央省庁の障害者雇用水増し問題に触れましたが、政府は、水増しにより不足している大幅な障害者を確保するため、障害者限定の国家公務員採用試験(統一選考試験)を行うそうです。
内容については、高卒程度の知識が必要な筆記試験と作文、そして面接が行われるとのことですが、知的障害者にとっては困難を極め(どう考えても無理ですよね)、排除されていると言わざるを得ません。
 国では法定雇用率(2.5%)達成に向け、2019年度中に約4000人の障害者を採用する計画だそうですが、早急に手っ取り早く、ただ数の帳尻合わせを行うのではなく(これでは水増しの時と同じで、全く意味がありません。)、たとえ年月を要しても、障害特性に見合った仕事を創出し、幅広い障害者の雇用が叶う環境整備を強く望みます。
 この件に関しては、全国手をつなぐ育成会連合会の田中統括が、人事院の障害者雇用対策課等で意見を述べたりし、改善に向けて奔走されております。


 次の話題です。平成28年4月1日に「障害者差別解消法」がスタートしました。
神戸市では、「障害を理由とする差別に関する相談窓口」を即座に設置され、また、努力義務である「障害者差別解消支援地域協議会」(以下:地域協議会)も設置して下さり、私も委員の一員として参加させていただいております。
 この地域協議会とは、地域の中の様々な分野の関係機関が集まり、「顔の見えるネットワーク」を構築し、障害を理由とする差別に関する相談事例の共有や、情報交換を主に行うものですが、先日、第2回目の会議を行うにあたり、各所属において対応を行った相談事例について報告することになりました。
 ところが当会では会員・外を問わず、親なき後や成年後見制度をはじめ、多くの相談は寄せられるものの、「差別」に関しての相談を受けたことは、一切ありませんでした。

 相談は寄せられないものの、今までに差別を受けた経験が無いということは絶対にあり得ないので、役員さんや、支部長さんにお聞きしたところ、「障害を理由とする差別」を受けたという事例が、やはり幾つか返ってきました。
 
内容は、医療機関における診察拒否や、一般の生命保険への加入拒否、またスポーツジムでの
入会拒否もありました。これらは明らかに、全て「障害を理由とする差別」に相当する事例ではありますが、市が設置する相談窓口にも、そして当会にも、全く相談はありませんでした。この様に、全国的に見ても、知的障害者の相談事例はほとんど見かけたことはありません。
まれに相談事例として記載されているのは、保護者からの困り事的な相談がほとんどで、「障害を理由とする差別」にはほど遠い内容のものとなっております。
反対に、相談事例の大半を占めているのは、たとえ差別的な扱いを受けても、環境を改善すれば対応が可能となり得る「肢体・視覚・聴覚」等の身体的な障害をお持ちの方々です。では、知的障害者、つまり、本人の代弁者である私たち保護者は、なぜ障害ゆえの差別を受けながらも、相談窓口に訴えるという行動を起こさないのでしょうか?
それは、例えば、一般の生命保険に加入したくとも、保険会社に「無理です」と言われてしまえば、為す術もないし、また病院に行って、知的障害であると言った途端に「よそへ行って下さい」と言われてしまえば、そうせざるを得ません。更にはジムの従業員に、「知的障害者がいると他の人が嫌がるから、迷惑をかけるから」と言われなき理由で入会を断られたとしても、従わざるを得ないという結果になってしまうからだと思います。

振り返ると、私たちは障害のある我が子を授かって以来、色々な場面で数知れず、こういった辛くて悔しい経験をしてきました。泣き寝入りではありませんが、悲しいかな、長年の習性なのでしょうか、「差別をされました」と、訴え出るという行動には慣れていませんし、仮に、窓口に相談しても、どうにもならないということがよくわかっているので、敢えて行動を起こさない、そんな人が大半ではないでしょうか。

 しかし、このままでは、知的障害者にとって「障害者差別解消法」は、実効性のない、単なる「絵に描いた餅」の法律で終わってしまいます。
私たちが、今、しなければならないこと、それは、「差別です」と声を出し窓口に訴えることです。改善されることは無理かもしれませんが、声を出さない限り、相手には何も伝わらないし、何も変わりません。声を出すことによって、地域協議会で相談事例としてあげられ、対応策を検討し、改善の方向が、少しでも見い出せたなら、それは好事例として拡がり、そして、そういった積み重ねが、私たちにとって、活きた「差別解消法」となるのです。
加えてそれ以上に重要なのが、周りの方々に障害を正しく理解していただくことであり、自治体での更なる啓発活動の強化が求められます。
 平成31年には、法の見直しが行われるそうですが、全ての障害者の差別を許さない、そんな法律となるよう、その動向に注視し、訴えてまいりたいと思います。
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