第422号~「2類相当」から「5類」へ・・。何がどう変わるのでしょうか?~
2023 / 05 / 19 ( Fri ) 初めに、5ページに、新緑福祉会が行っている「親子体験事業」のお知らせを掲載しています。これは、支援学校卒業後の進路選択の一助となるよう、新緑福祉会が運営する5事業所において、親子で一日体験していただく事業で、若年層の支援の一環として当会から助成金を拠出し、毎年実施していただいております。
対象は、支援学校高等部の子女と保護者で夏休み期間中に行われます。 それ以外の、既に卒業されている在宅の方については、夏休み以外の年間を通じて行っております。本人の体験実習や、保護者の事業所見学というのは決して珍しくもありませんが、本事業のように、親子で1日事業所体験が出来るというのは、全国的にも珍しく稀な取り組みとなっております。支援学校在学中の方や、在宅の方で、行き場を探しておられる方は、ぜひ一度体験されてみてはいかがでしょうか。 次です。ゴールデンウイーク終了後の5月8日から、新型コロナの感染症法上の位置づけが、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に変更となりました。これに伴い、国内の医療体制や感染者の費用負担等がこれまでと大きく変わります。 マスメディアでもよく取り上げられているようですが、今後の感染状況の見通しと共に、具体的に何がどう変わるのか、5月8日現在でわかっていることをお話ししたいと思います。 まず、①感染した時の検査費用は?・・発熱等の症状がある場合、今まで無料で受けていた抗原検査やPCR検査も自己負担となり、2000円台から3000円台の費用が必要になります。 一方で、重症化リスクの高い人が多い障害者施設等で、感染者が出た際の検査を都道府県が行う場合は、「行政検査」として無料となります。 ②外来診療の窓口負担は?・・今までは無料でしたが自己負担となります。 例えば解熱剤を例にとると、コロナの治療薬の「ラゲブリオ」を処方された場合、検査料も含め、最大4170円の負担となります。これは、インフルエンザの治療薬「タミフル」処方の場合の検査料を含む最大4450円と、ほぼ同じ程度の額となります。 また窓口負担1割の方の場合も、コロナとインフルエンザを比べると大差がないようです。 ③入院費用は・・医療費や食事代は自己負担となります。ただ、急激な負担の増加を避けるため、まずは、9月末までは、「高額療養費制度」の自己負担限度額から2万円を減額する措置を講じるとしています。 厚労省の試算では、75歳以上で住民税を課税し、年収が383万円までの人は入院治療費3万7600円と食事代1万3800円の負担が生じることになります。しかし、10月以降、補助が無くなれば、入院治療費は5万7600円となります。(食事代は変わらず) ④治療薬の費用は?・・高額なコロナの治療薬「ラゲブリオ」は、9月末までは②に記載の通りの額となりますが、もし、10月以降、公費負担が無くなれば、最大で3万2470円になります。 ⑤感染者や濃厚接触者の外出自粛は?・・法律に基づいた外出自粛要請はなくなり、個人の判断に委ねられます。しかし、厚労省は、発症日の翌日から5日間は外出を控える事、5日目にも症状がある場合は、症状が軽快してから24時間程度は外出を控える事を推奨しています。 その上で、10日間が経過するまではウイルスを排出する可能性があることから、不織布のマスクの着用や、高齢者等との接触は控えること等、周囲の人への配慮を求めています。 そして、10日間過ぎた後も、せきやくしゃみが続く場合は、症状が治まるまでマスクを着用し、他の人に感染させない「せきエチケット」を心掛けるようにと呼びかけています。 また、濃厚接触者にも、法律に基づく外出自粛は求められなくなりますが、医療機関や高齢者施設等で、クラスターが発生した場合、濃厚接触者かどうか判断した上で、行動制限への協力を求める可能性があるとしています。 ⑥宿泊療養施設は?・・感染した人の隔離や療養のために自治体が確保していたホテルなどの宿泊療養施設は、原則終了となります。 ⑦ワクチン接種は・・現在行われている無料での接種は、2024年3月まで継続されます。 重症化リスクの高い人【ⅰ65歳以上、ⅱ基礎疾患のある人(知的障害者含む)、ⅲ医療従事者(障害者施設従事者含む)】には、5月からと9月からの年2回の接種を行い、重症化リスクが高くない人は、9月からの1回のみの接種が受けられます。 ⑧5月8日からの感染対策は?アクリル板は?・・個人や事業者の判断に委ねられることになります。ただ、厚労省は判断の参考として、今後も有効だと考えられる基本的な感染対策を示しています。具体的には、手洗いなどの手指衛生と換気は有効となり、「3密」の回避や距離の確保については、流行期の重症化リスクの高い人にとって有効だとしています。 一方、事業者等が行っている入場時の検温や、消毒液・アクリル板の設置については、効果やコスト等を踏まえて判断してほしいとしています。 ⑨感染者数の把握は?・・以前のような「全数把握」は無くなり、季節性インフルエンザと同じように、全国約5000カ所の指定された「定点医療機関」から、週1回、感染者数の報告を行う「定点把握」となります。また、死亡者数の毎日の発表も無くなり、2か月後に総数が発表され、約5か月後には詳細な死因等が報告されるようになります。 その他、コロナに罹患し発熱した際、以前は限られた医療機関のみの対応でしたが、5類移行後は、対応医療機関を拡大するとされています。ただ、神戸市のコロナ対応の医療機関を見ると、「かかりつけ患者に限る」という病院も多くあるようです。いずれにしても予約が必須であり、また、受け入れ可能な人数の上限もあるようですので、必ず前もって電話することが必要です。 今後の感染状況については、上記⑨にある通り、週1回の「定点把握」となるため、正確な感染状況の把握はできなくなります。加えて、5類に移行したことにより危機感が薄れ、再び大きな流行を招く可能性もあります。また検査や受診時、費用が発生することから、検査控えや受診控えが起こり、感染拡大につながることも懸念されます。何がよくて、何をもう少し頑張らなければならないのか、「ウイズコロナ」や、その後の「アフターコロナ」に向けての検証が必要です。日常生活を取り戻すためには、出来得る限りの対策を各々で講じることが重要であり、そういった行動が感染拡大の抑制につながるのではないかと考えます。 最後に・・、5月31日(水)に決算総会を行います。今回も、来賓をお呼びするのは控え、各支部からは3名以内の会員さんの出席をお願いしております。その他の会員さんは、書面決議書(はがき)の送付をよろしくお願いいたします。少しづつ、コロナ前の総会に近づけていき、そして今年度は、研修会も開催したいと考えております。乞うご期待を! (会長 後藤久美子) スポンサーサイト
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